ツバメ拾いました~SecondSeason 12話目 命の重圧~
- 2013/07/24 06:17
- カテゴリー:ツバメ拾いました2
しばらく更新に間が空いてしまいました。
本当なら7月7日辺りを目処に放鳥しようと思ってましたが
思った以上に飛べず食べれずだったので
・・・しばらくは勉強しようかツーorz
ツーは野生勘の薄いツバメのようです。
成長が遅く覚えが悪く勘が鈍いので(サイアクw)
野生じゃ間違いなく今頃淘汰されてても不思議じゃありません。
ミルワームで狩りの練習するだけでなくイナゴも捕獲して練習再開。
夕立(ゲリラ豪雨)やらなんやら天候が悪いとイナゴが安定的に供給できない時もあります。
今日は久しぶりにイナゴで練習すると・・・。
イナゴを食べ物と認識しません。
野生のツバメが窓越しに見えるのでぼーっと観察してると・・・
あ・・・なんか咥えてるの落とした・・・
と、直後にツバメ急降下。ぱく!キャッチ!
生き残ってるツバメって実は凄いのかも知れません。
空中で虫を捕るって簡単じゃないです。
一方ツーはというと・・
対紋白蝶戦
恐る恐る・・・ツー逃走!ぉぃーー(涙
対中型イナゴ戦
・・・Σ(゚Д゚;)
イナゴを活きのよいまま置いて何度も・・・
トコトコ・・・ピョーン!逃げられます・・・。
逃げられたり。捕まえたり。部屋に何匹イナゴが脱走したことかorz
しかも練習の間が空くとどうしてもミルワームや練り餌中心になるのでスグに狩りの能力が鈍くなります・・・。
放鳥する。というのは実は簡単そうで簡単ではないというのが分かって来ました。
飛べるから放つ。自然に後は任せる。というのもいくつか例がありましたが。
そんな簡単に放ってよいものではないのかもしれません。
ツーを放鳥するには最低でも以下の事が出来るようになってからと思ってます。
1、室内を縦横無尽に飛べる。
2、自分でエサを見つけて食べる事が出来る
3、空中でエサを捕る事が出来る。
+呼び戻しが可能
1、△縦横無尽に一応飛べるが10~20分程で疲れて飛ばなくなる(若干、羽根の生え揃いも悪いのも影響?)
2、×自分でエサの場所を見つけて自ら食べる事が出来ない
3、○小虫、蚊など空中でキャッチしようと追いかける。(たぶんいくつかは捕っている)
△ 呼び戻しは可能だが室内に限って。たまに集中がキレてたり機嫌が悪いとスルーする不安要素がある。
そしてずっと疑問に思っている事があります。
人の手で育てられたツバメを放鳥して果たして生きていけるか?
サイトによっては飛べるなら放てば大丈夫、自然に任せるしかありません。ヘルパーになるツバメに・・・とありますが・・・
こんなんでいいのか?と・・・。
巣立ち直後の子ツバメは数日間は親ツバメのサポートを受けながら教わり、虫を捕り兄弟と飛んで遊ぶ、そして狩りをする。危険を察知するという事が出来るようになると思うのです。
人の手で育て懐いてしまったツバメを訓練もなしでいきなり放鳥した場合
「迷子になった場合、親を呼び探し続け、エサも自分で殆ど捕れず衰弱死」
現実の答えはとてつもなく残酷になると思います。
せめて兄弟が数羽いればなんとかなりそうな気もしますが一匹の場合とてつもなく難しい気がして来ました。
そう考えるようになって放鳥に付いて調べると・・・。やっぱりそんな甘いものではありませんでした。ダヨネー。
調べれば調べるほど野生に帰す難しさを知る事となります。
特にツバメは・・・。
飛べたら放てばいいなんて気楽に考えた時期が僕にもありました(トオイメ
ツバメの放鳥が何故難しいか?
一番の大きな理由が木の実を食べたり雑食な鳥と違い虫などのエサを空中で捕る。という難易度の高い事をやる鳥だからです。
しかもこの手の鳥は1日でも食べ物にありつけないとスグに衰弱してしまいます。
本能で動くものを追いかけると言う事はツーを観察してるとあるようですが「捕る」という事に関しては巣立ち直後の数日間で親鳥のサポートを受けながら兄弟と一緒に飛び回って練習して身に付けるようです。
これを人の手で教える事がいかに難しいかというのが分かって来ました。
特に参考になり難しさを知る事になるのが京都野鳥の会のサイトにあったこのpdfファイルの記録です。
ピッピ物語-ツバメ保護から放鳥までの記録-
https://kyotoyachou.hobby-web.net/pippi.pdf
京都野鳥の会
https://kyotoyachou.hobby-web.net/
03年?のようですからたぶん今から十年前ですね・・・。
しかも獣医さんが行ってます。
ツバメの放鳥で一番成功した例なのかもしれません。
・1度目の放鳥で結果的に呼び戻しが成功している。
・その後7月26日~8月22日の間に17回に及ぶ野外訓練が行えた。
・この間ツバメの群れに放ってもヘルプのツバメには遭遇していない。
・ハイカーの肩に止まってしまう事があった。
・但し、訓練期間中に1度戻ってこない事があって翌日戻るも疲労して若干衰弱気味になる。
・放鳥後、確認される。
放鳥後、数日後に目撃されてるという事は野生で暮らす能力は身に付いてるという事です。
(渡れるかどうかは確認できないので別として・・・)
ただし俗に言われてるようなヘルパーの庇護は17回もありながら無かった事でヘルプ頼みは難しいというのも・・・。
一番気になった事は飛翔訓練15回目です。
一度戻ってこない事があり翌日に奇跡的に保護。エサを食べるも疲れて飛び立とうとはしない。
戻ってなかったら疲労でエサが取れず死んでいたかもしれない状態だった。
15回目ですらこの状態です、1度目で成功するかと言うと自信なくなりますorz
しかもこの方と同じような方法でやれと言われてもカナリ難しいでしょう。
ツバメにベストな自然環境下で約一ヶ月に及ぶ訓練。
とてもそんな環境ありませんココorz
車と人の波の郊外。ドブ川と僅かな雑木林。カラスの大群。
それ以前に呼び戻しに失敗して迷子になったらアウト。
知らない人の肩に止まってもアウト。
戻ってこれたとしても毎日野外での訓練が出来るか?デキネーorz
いっそ文鳥のように飼う事が前提ならどんなに気が楽か・・・。
自然に帰す難しさを知るほど命の重圧が圧し掛かります。
二期生が育って来てるので二期生と一緒に発てるといいのですが
とりあえず間に合うように今は出来る限り練習させるしかありません。
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